台湾留学は、日本を離れ、台湾の地で現地の言葉を駆使し、いろいろな人と触れ合いながら、多くのことを学べるチャンスです。帰国するまでの期間をどのように生かせるかは自分次第。充実した留学ライフを送れるよう、心身ともに万全の体制を整えておくことです。目的地台湾についての役立つ情報をここでご紹介しましょう。
台湾の気候・衛生状態・治安についての基礎知識
台湾では、上下水道など衛生施設のインフラはかなり整備されているので、衛生上の問題はほとんどありません。ただし、ときおりウイルス性肝炎の感染・発症が報告されています。衛生面で不安のある場所、例えば夜市にある屋台での飲食はできるだけ避けたほうがいいでしょう。飲料水はミネラルウォーターが無難です。
南部地域では、蚊を媒介とするデング熱の流行がみられます。留学中は蚊に刺されないよう、十分な防虫対策を用意しておきましょう。
治安状況については世界基準でみると、それほど悪い方ではありませんが、凶悪犯罪の発生率は日本を大きく上回っています。路上強盗、恐喝、ひったくり、スリ、置き引きだけでなく、暴行、傷害も発生しています。日本にいるときと同じような感覚で行動していると、思わぬ事態に巻き込まれることがあるかもしれません。危険地域や深夜には外出しないようにしましょう。
台湾の医療事情
台湾の医師のうち65歳以上の医師は日本語が堪能で、開業医の中には日本語での診察が可能なところがあり、日本人かかりつけの医療施設もあります。
台湾の医療施設は大型化が進んでいて、大規模病院が多数あります。病院の設備や機器は非常に充実していて、病院内も常に清潔に保たれています。大病院のほとんどは高度な医療設備を揃えていて、医療技術に対する評価も高く、日本の大病院に比べても引けを取らないレベルです。
情報処理の面でも日々進化しており、多くの病院でインターネットによる診療予約が導入されています。
台湾で大型の病院の受診を希望する場合、ホームドクターからの紹介システムではなく、直接大きな病院や大学病院にかかることができます。留学中に急病になっても、それほど戸惑うことはないでしょう。
緊急時には電話をかけて救急車を要請することができます。番号は日本と同じ「119」番で、消防署が運営しています。
台湾の医療機関で安心して受診するために覚えておきたいポイント
高度な設備、優れた技術を持ち合わせているにもかかわらず、台湾の医療費は驚くほど低く設定されているので、留学生も安心です。
例えば虫垂炎の手術費は20~30万円。入院費は一日あたり1~3万円程度です。留学保険に加入する際に設定する『医療・救援費用』の補償額は、300万から500万円程度で十分かもしれません。
例外として、医療費が高額になるケースとして考えられるのが、日本への医療搬送が必要となったときです。台湾から日本への搬送費は約120万~600万円。医療搬送の要・不要によって設定すべき『医療・救援者費用』の補償額が大きく変わります。
また、日本の公的な健康保険を台湾で活用する方法もあります。加入しているのが社会保険か国民健康保険かによって、申請する書類と提出先が異なりますが、提出する手順は共通です。社会保険の場合は、渡航前に社会保険事務所で『海外医療保険支給申請書』という冊子を、国民健康保険の場合は市・区役所で『国外における海外療養費制度』という冊子を請求します。中国の病院で治療を受けたら、冊子に治療内容を英語で記入してもらい領収書を受け取ります。帰国後社会保険事務所(または市・区役所)に行き、冊子に領収書を添付して支給申請を行います。
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