ドイツ留学は、日本を離れ、ドイツの地で現地の言葉を駆使し、いろいろな人と触れ合いながら、多くのことを学べるチャンスです。帰国するまでの期間をどのように生かせるかは自分次第。充実した日々を送れるよう、心身ともに万全の体制を整えておくことです。目的地ドイツについての役立つ情報をここでご紹介しましょう。
ドイツの気候・衛生状態・治安についての基礎知識
ドイツの衛生状態はたいへん良好で、水道水をそのまま飲んでも問題なく、安心して外食を楽しむこともできます。医療のレベルも進んでいて、病気の診断や治療も安心して受けることができます。
ただ気を付けなければならないのは、ダニ脳炎。中央ヨーロッパからロシア極東地域特有の風土病として知られていますが、ウイルス性の脳髄膜炎を引き起こす可能性のある危険な感染症です。バイエルン州やバーデン・ビュルテンブルグ州などの草原や森林地帯が危険といわれていて、春から秋にかけて流行し、1週間から2週間程度の潜伏期を経て夏風邪のような症状が数日続きます。発症した場合の死亡率は1~5%程度。十分に注意したい厄介な感染症です。野外で活動する予定のある方は、予防接種を受けておくことをおススメします。
治安に関しては、犯窃盗や傷害や暴行といった犯罪が多発しています。地域にもよりますが、窃盗、恐喝、傷害等に加え強盗等の凶悪犯罪、薬物関連犯罪も多発しています。危険なことに巻き込まれないよう、一人で行動したり、夜間に外出したりするのは避けましょう。常に高い防犯意識を持って行動し、身の安全に努めましょう。
ドイツの医療事情
ドイツの大病院では、緊急外来を除くと、直接受診できる外来はありません。開業医でも、事前に電話で予約をしてから行くのが一般的です。日本人が多い都市部の開業医の中には日本人通訳がいるところもあるので、あらかじめ確認しておくと安心です。
受診すると、最初に支払方法を聞かれます。そのために海外旅行傷害保険の加入していることを証明する保険証券を持参するか、事前に保険会社のサポートセンターで手続方法を確認しておくといいでしょう。
ドイツの医療機関は予約受診が基本ですが、緊急の場合は救急病院に行けば診てもらうことはできます。外来の場合は緊急事態であることを伝えるために、しっかりとアピールする必要があります。
ドイツの医療機関で安心して受診するために覚えておきたいポイント
ドイツへ留学することが決まったら、まずビザの申請に取り掛かります。ビザ申請のための書類を集めてビザを受領するには、手間も時間もかかります。ドイツの基準にあった、きちんとした書類が求められるので、余裕をもって準備を始めましょう。
ドイツの大学に入学する際は、医療保険に加入することが義務付けられています。医療保険には、法定の健康保険と民間が運営する民間保険とがあります。学生の場合、ほとんどが法定の健康保険に加入しています。保険料は保険会社や年齢によって異なりますが、保険に入っていれば通常は診察料は無料です。
ただし、法定の健康保険で補償されるのは医療費だけです。そのため、損害賠償責任が生じた場合には、現金で支払うことになります。金額も高額になる可能性があるので、日本の留学保険に加入しておくと安心です。
何よりも、日本語の通じるサポートが受けられたり、医療機関を紹介してもらったり、日本語通訳の派遣してもらえるメリットは、お金には代えられません。