留学費用だけでもかなりの負担ですから、保険料についてはできるだけ抑えたいもの。しかし安い保険で節約=ハイリスクとなっては考えものです。できるだけ必要な補償をカバーでき、しかも無駄な出費を抑えるためには、どうしたら良いのでしょうか。
安い保険はなぜ安い費用で提供できているのか?
保険料を抑えるには、「費用が安い保険を選ぶこと」と思われるかもしれません。
しかし、なぜ安いのかを考えてみる必要があります。
安い保険というのは、手っ取り早く言うと『補償額が少ない』か『補償範囲が狭い』保険なのです。
内容をよく確認しないまま安い保険を選んでしまうと、いざという時に思わぬ大きな費用が発生する事態になるかもしれません。
実際は、保険を使わずに無事に帰国することが一番いいのですが、留学先では何が起こるかわかりません。留学生本人がどんなに気を付けていても、アクシデントというのは向こうから突然やってくるものです。
安い保険に入っていて、あとから「しっかりとした内容で加入しておけばよかった」と後悔しても遅いのです。留学先で起こりうるリスクを想像し、必要なものは何か、どの程度必要なのかを考えていくのが、保険に対する正しい姿勢といえるでしょう。
バラ掛けをする
無駄な費用を抑えるには、必要のない項目がないかどうかを探してみることです。パッケージで紹介されている保険商品をチェックしてみると、いろいろな補償項目があります。それぞれの項目の補償金額を見てみると、非常に高く設定されているものもあります。
例えば、『傷害死亡・傷害後遺障害』。高額の『傷害死亡・傷害後遺障害』は、一家の稼ぎ頭であるお父さんに万一のことがあったとき、家族が路頭に迷わないために作られた保険と言えます。本当に必要な項目なら問題ありませんが、留学生にも必要なのかどうかは検討の余地がありますよね。
それぞれの年齢や、滞在期間、渡航先、滞在目的などによって、必要なものとそうでないものは異なります。不要と思われる保証は思い切って外したり、金額を抑えたりしてもかまいません。その分、本当に必要になるであろうと思われる補償を厚くすることができます。
じっくりと内容を見直して、自分にとって必要なものだけを選び抜いて保険をカスタマイズすること。それが、保険料を安くするための正しい方法ではないでしょうか。
カスタマイズのコツ
留学保険に加入する世代でまず外せないのは、傷害を受けた時の『傷害治療費』、病気になった時の『疾病治療費用』、他人の物を壊した時の『賠償責任』、自分の持ち物を壊した時の『携行品』、病気になり家族の渡航が必要になったときの『救援者費用』といったところでしょう。
犯罪被害などのリスクの高い渡航先の場合は『傷害治療費』を厚くする、医療費が低い国なら『疾病治療費用』のカバー範囲を下げるというように、一つずつチェックします。
渡航プランに合わせて、それに見合った保険にする。そのように考えれば、たとえ全体的な保険料が安くならなかったとしても、実質的には得をしたと言えるのではないでしょうか。
資料請求をして保険会社のスタンスを見極めて比較検討する
同じ期間、同じ内容であるにもかかわらず、保険会社によってトータルの費用が安いところ、高いところがあります。それは補償範囲や金額だけでなく、サービスの内容による差があるためかもしれません。また、訪問営業をしない、口コミで勝負していて無駄な広告費用を使わないなど、企業努力によって利用者に還元している会社もあります。
様々な方向から検討して、納得のいくプランを作り上げるためには、複数の保険会社から該当の資料を請求し、比較検討してみるといいでしょう。検討していく中で、保険会社のスタンスも見えてくるかもしれません。どの商品に力を入れているのか、利用者目線で分かりやすい内容を提供してくれているのかどうか、いろいろな面が見えてくると思います。