アメリカ留学は、日本を離れ、アメリカの地で現地の言葉を駆使し、いろいろな人と触れ合いながら、多くのことを学べるチャンスです。帰国するまでの期間をどのように生かせるかは自分次第。充実した留学ライフを送れるよう、心身ともに万全の体制を整えておくことです。目的地アメリカについての役立つ情報をここでご紹介しましょう。
アメリカの気候・衛生状態・治安についての基礎知識
アメリカ留学中に、病気やケガから自身を守るために、また危険を避けるためにも気候情報や治安についてよく知っておく必要があります。
地域によって差はありますが一年を通して寒暖の差が激しいので、長期の留学の場合は季節ごとの体調管理を心がけましょう。夏季は、虫刺されが原因で発症するライム病やウエストナイル・ウイルス熱といった、いわゆる風土病の感染症の予防も大事です。日暮れから朝にかけての外出はできるだけ控え、肌を露出しないような服装を心がけましょう。
また冬季は激しく空気が乾燥するため、皮膚炎や咽頭炎に注意。留学ステイ先に加湿器設備があるか確認しましょう。
治安については最近10年で大幅に改善されているようですが、犯罪発生件数はまだ多く、ニューヨークに至っては、東京の20倍といわれています。
特に日本人は、置き引きやスリなどの窃盗の被害に遭うことが多いようです。テーマパークやビュッフェレストラン、駐車場は特に注意が必要です。
アメリカの医療事情
アメリカの医学は世界最高の水準といわれていますが、医療費の高さも世界最高水準。医療訴訟が多いため、その損害賠償保険料が医療費に反映してしまうようです。
手術費や入院費は特に高額で、虫垂炎の手術費は公立病院で100~200万円、私立病院で300万円前後。入院費は一日当たり公立で20~30万円、私立では40~50万円程度かかります。傷害保険に加入する場合は十分な補償額を設定しておく必要があるでしょう。
アメリカの医療保険に加入している場合は加入者カードを提示すればいいのですが、日本の保険にしか加入していない場合は、受付で支払能力を確認するため、現金やクレジットカードなどの提示を求められることがあります。
急病や大けがの場合は、日本の119番に相当する「911」に連絡し、救急車の要請をすることができます。アメリカの救急医療制度はよく整備されていて、患者の状態に見合った適切な病院に搬送してくれるので安心です。
アメリカの医療機関で安心して受診するために覚えておきたいポイント
アメリカは連邦制のため、医療費や医療保険の加入についてもそれぞれの州にルールがあります。留学生には保険の加入が義務付けられていますが、入学先の大学が指定する保険に加入していることが必須条件であるケースと、日本の保険会社で加入する留学保険でも認められるケースがあります。日本で加入する保険が、大学が指定する保険の補償をカバーしていれば免除されますが、免除されない場合はどちらにも加入することになります。その場合でも無駄になるのではなく、補償の範囲が広がるというメリットがあります。
アメリカの保険システムは、日本と比較するとかなり複雑で、支払請求の手続もわかりにくく、時間もかかります。医療専門用語を駆使して請求手続を英語で行うのは、かなりハードルが高いといえるかもしれません。
日本の留学保険に加入していれば、請求に必要な手続をはじめとして、提携病院の紹介や予約等はサポートデスクが日本語で対応くれるので安心です。